兵庫県 第2回持続可能な財政運営検討会 2段階で計画策定

大阪
 2025年度決算において起債許可団体に移行することになる兵庫県は、財政健全化と必要な投資を両立できる持続可能な財政運営を図るため「持続可能な財政運営検討会」の第2回会合を開き、公債費負担適正化計画(素案)の検討を行った。26~35年度の10年間を計画期間とする公債費負担適正化計画を2段階で策定する方針だ。  第1段階では、実質公債費比率が早期健全化基準である25%を超えないように管理することとし、特定目的基金の県債管理基金への積み替え実施と県債管理基金の計画的な運用益の確保の他、27年度から投資規模を現行より最低10%抑制することで公債費を適正管理する。  28年度以降に策定する2段階目の適正化計画では、歳入・歳出全般の抜本的な見直しとセットで県債管理基金の積み戻し方策の検討をした後、さらなる投資規模の抑制と県債管理基金の積み戻しによる実質公債費率18%未満を目指す。  素案の作成に際し、早期健全化団体への移行を回避するには27年度から最低20%の投資削減が必要と試算したが、継続事業の割合が高いことから、直ちに20%の投資削減は困難と分析。また、実質公債費比率18%未満とするには、25%程度の投資削減が必要だが、これについても既存インフラの維持にも支障が生じかねないとして実施は困難とした。  実質公債費比率18%未満とするには、投資抑制に加え、県債管理基金の積み戻しを検討する必要があるが、歳入・歳出全般の改革については、検討会での議論を踏まえ、27年度以降に議論するため基金積戻しの実施が担保できないことから、2段階での公債費負担適正化計画の策定となった。  検討会では、下山朗委員(大阪経済大学経済学部教授)が、「投資抑制と特定目的基金の積み替えは、県民生活に与える影響を考える必要がある。公共投資をなるべく減らさずに、かつ改善する取り組みが重要となる。国庫補助の適切な活用なども取り入れてほしい。インフラの集約化やインフラの在り方を考えていくことも必要」と意見した。また、木村真委員(兵庫県立ソーシャルデータサイエンス研究所長)からは「(基金の)運用環境が良くなっており、計画的な運用益の確保に着目していることは評価できる。この他にも、繰り上げ償還やネーミングライツの活用などを考えてほしい」との提案があった。さらに、飯塚敦委員(中央大学研究開発機構機構教授)からは、「公債費負担適正化計画を策定するということの本家本元は構造改革の実行にある」との意見が述べられた。  同検討会は今後、10月に予定している第3回、27年1月ごろの第4回の検討会で、各分野の在り方(公共施設など)や財政運営・財政フレーム、公共施設等総合管理計画素案などを検討する予定だ。