榊原基生氏(さかきばら・もとお=国土交通省高松港湾・空港整備事務所長)

四国【2026/08/07 四国版に掲載】

高松港湾・空港整備事務所の榊原所長

 事務所長としては2020年の小名浜港湾事務所長以来2度目。当時は新型コロナウイルスの感染拡大の真っただ中で、交流の機会や各種行事も軒並み中止となった。「やりたいことができなかった」という思いが残る。その分、今回は制限の無い環境で活動できることを心から楽しみにしている。  南海トラフ地震に備え、有事の際に機能する港湾整備を着実に進める考えだ。高松港の朝日地区では耐震強化岸壁の整備が進み、地震に強い港づくりが形になりつつある。また、高松空港では本年度からILS(計器着陸装置)の高カテゴリー化事業に着手し、空港機能の向上にも力を注ぐ。  高専時代に地元の建設会社でインターンを経験し、ものづくりの現場に触れた。そこで「発注者として計画をつくる仕事」に魅力を感じ、発注者側の道を志した。入省後は羽田空港D滑走路の新設、関西国際空港の2期事業といった国家的プロジェクトにも携わった。海上を埋め立てて空港を造るというスケールの大きさに圧倒されつつ、「出来上がっていく過程が楽しくて、高揚感があった」と振り返る。  管理職として大切にしているのは、部下が〝報連相〟しやすい雰囲気づくりだ。「報告は良くない話が多い。怖い雰囲気だと話しづらい」と語り、笑顔とあいさつを欠かさない。暑い日でも疲れた顔を見せないよう心がけている。 【略歴】豊田高専土木工学科卒。1988年運輸省(現・国土交通省)採用。東北地方整備局小名浜港湾事務所長、港湾局海洋・環境課海洋利用調査センター所長などを経て4月から現職。愛知県出身。58歳。