今井政人氏(いまい・まさひと=鉄建建設代表取締役社長執行役員社長)

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 社是に『信用と技術』を掲げる鉄建建設。4月1日付で今井政人氏が新社長に着任した。技術をいっそう高めつつ、効率化の促進で利益拡大を図る。〝トップランナー〟を自負する鉄道工事などの技術をどう生かすのか。今井社長に、今後の方針などを聞いた。    ◇ ◇ ◇ ―就任の抱負を伺いたい。  「就任後は各支店や現場を訪れ、社員との対話を重ねてきた。真摯(しんし)に仕事に向き合う姿に頼もしさを感じる一方、責任の重さも実感している。社員誰もが自由闊達(かったつ)に意見を交わし、やりがいを持って力を発揮できる会社にしたい」 ―アップデートした中期経営計画のポートフォリオについて教えてほしい。  「昨年度は計画の進捗が想定を上回ったことから、次の成長に向けて、中期経営計画をアップデートした。今年度はパーパス『動き続ける街に、進化し続ける力を』と2044年に向けた『100周年ドリーム』を策定し、これらを基軸に事業ポートフォリオを再構築した。23年度の連結売上高は1835億円だったが、28年度までに建築・土木をそれぞれ1000億円、不動産・新事業を120億円とし、全体で2120億円を目指す。利益と生産性の向上に向け、受注審査の厳格化や本社支援体制の強化を進め、設計変更での利益確保や現場業務の効率化を徹底する」 ―現在の目玉事業は。  「注力分野である鉄道工事について、首都圏ではJR東日本の羽田空港アクセス線シールドトンネル工事や品川駅周辺の基盤整備事業が本格化している。首都圏以外でも北海道新幹線のトンネル工事や、リニア中央新幹線の釜無川橋梁工事もピークを迎えている」 ―今後の取り組みについて。  「鉄道工事で培った『止めずに更新する技術』は当社の強みであり、他分野にも応用できる。高速道路の暫定2車線区間を通行させながら4車線化する工事など、交通を確保しながら施工する分野にも力を入れている」  「上下水道工事の受注拡大も図る。特にシールド工事は、鉄道工事で培った技術を生かせる分野である。現在、硫化水素に強いジオポリマーコンクリート製セグメントを開発し、官公庁などへ積極的に提案している。全国展開に向けた生産体制も確立した」  「鉄道用に開発した機械化深礎工法は、電力鉄塔の基礎工事にも応用でき、電力会社からも引き合いがある。この他、鉄道高架橋のプレキャスト工法や、既設柱と新設上柱を連結し、回転機構で建て起こす『コラムキーパー』など、独自技術の活用領域も広げていく」 ―建築分野はどうか。  「実績を積んだ防衛省関連工事の受注をさらに拡大していく。老朽化した隊舎の建て替えなどの需要も見込まれ、近年では舞鶴や北海道でも建築工事を受注した。工期が短く生産性の高い倉庫・工場や、インバウンド需要が見込めるホテルにも注力する。直近5年間の受注実績は、生産施設・ホテルが約40件で計約900億円、防衛関係が約20件で計約300億円。今後、さらに1~2割程度の拡大を目指す」 ―人材の育成・確保にどう対処しているか。  「成田にある建設技術総合センターで、社員をはじめ協力会社の職員らを対象に技術・安全教育を実施している。今後も幅広く技術者を育成し、同センターを、建設業全体を支える〝鉄建アカデミー〟へ進化させるべく、検討を本格化していく」