直轄港湾工事の遠隔臨場 中間・完了検査にも拡大
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国土交通省は、直轄港湾工事の材料検査と施工状況検査での実施している遠隔臨場を、中間検査と完了検査にも拡大する。ウェブカメラの画質をはじめとする遠隔臨場に必要な条件を検討し、年度内にも試行要領をまとめる。建設業界からの要望を受けた対応。
工事の各段階で実施する「施工状況検査」では、受発注者双方の立ち合いが必要となることが負担となっていた他、受注者にとっては検査のための現場の待ち時間が発生することも課題とされていた。
現場に搬入される材料の品質を確認する「材料検査」では、遠方の施工現場の場合、発注者の確認に移動時間が割かれていた他、鋼管や橋梁関係資材などの品質を確認するために製造工場を訪問することもあった。
こうした時間の制約があった材料検査と施工状況検査について、直轄港湾工事では、2020年7月から一部の工種に限定した遠隔臨場を試行。22年12月からは全工種を対象に本格的な運用を開始した。
受注者は、遠隔臨場を実施するため、施工計画書に使用するカメラやウェブ会議システムを記載した上で、発注者に内容の確認を受ける必要がある。遠隔臨場に必要な費用は、全額を技術管理費で積み上げ計上するため、受注者の負担はない。
現在は、通信環境が悪い現場など一部の現場を除き、大規模な工事ではほとんどの現場で遠隔臨場が導入されているという。
さらなる現場作業の効率化に向けて、建設業界からは「中間検査と完了検査も遠隔臨場に対応してほしい」との要望が寄せられていた。
中間検査と完了検査で遠隔臨場を実施するに当たり、国交省は、構造物の品質が担保が課題と見ている。コンクリートは触ることで出来映えが分かる場合がある他、ひび割れなどの不備は遠隔臨場で確認できない現場もあるという。
遠隔臨場の適用拡大に向けて、国交省は26年度に「港湾の建設現場における遠隔臨場に関する実施要領」を見直すとともに、中間・完了検査を対象とした遠隔臨場の試行要領を作成。年度末にも試行要領を公表する考え。
