中高生・保護者にアピール 建設業の魅力、ショート動画で

中央
 国土交通省は、中小建設業者の担い手確保に向けた新たな取り組みとして、建設業の魅力を中高生や保護者にアピールするテレビ番組と短編動画の配信を7月から開始する。いわゆる「3K(きつい、汚い、危険)」のイメージを払しょくし、ものづくりの魅力やAIに代替されない強みを伝える。コンテンツづくりのノウハウや効果を分析し、企業・団体にも参考にしてもらう。  初弾として、日本テレビで7月23日から建設職人のドキュメンタリー「匠のモノサシ」の放送を開始する。工具や重機といった現場で使う道具を取り上げ、専門性の高さやプロフェッショナル意識を伝える。9月24日まで、全10回で放送する。  若い世代に人気のSNSで閲覧するショートドラマ「毎日はにかむ僕たちは。」ともタイアップする。動画投稿アプリ「TikTok」で、とび職の父親と娘を巡るエピソードを7月30日・31日に配信する。休暇を取って家族と過ごす時間を作れることなど、処遇改善の進展を娘の視点から描き、「新3K」を浸透させる。  今秋以降は、国交省のユーチューブチャンネルで「放課後ゲンバミッション!」と題し、中高生のリポーターが建設現場を訪問する番組を公開する。技能者へのインタビューや鉄筋結束などの作業を体験し、建設業の魅力に触れてもらう。  国交省はこれまで、担い手確保対策として働き方改革や賃上げを推進してきた。一方、建設業団体からは、処遇改善の実態が伝わらず「保護者、教員の理解が得られない」といった声も寄せられているという。  国交省は、進路を決定する前の中高生と、進路決定に大きく影響する保護者・教員をターゲットとした動画コンテンツにより、就職先として建設業を志望する層の掘り起こしにつなげる。  さらに、8月からは工業高校生や求職中の社会人ら、建設業への「就業有望層」を対象として、建設業の仕事を実際に体感できる「建設産業体験プログラム」も提供する。8月19日には東京都内で実物大のモデルを用いた施工体験を実施。同月25日には名古屋市内、27日には大阪市内でCAD体験プログラムを提供する。無料で参加でき、仕事内容だけでなく職種や待遇、キャリアについても説明する。  こうした職業体験の実施に必要な費用や、効果的なプログラムの実施方法を検証する。企業・団体が同様の職業体験を実施する際の課題、要点をまとめ、ガイドラインに落とし込む。建設産業人材確保・育成推進協議会との連携による実施も視野に入れる。