新空港線1期整備、都計手続きスタート

東京【2026/07/22 東京版に掲載】

新空港線第1期整備の縦断面図

 東急矢口渡駅付近から京急蒲田駅付近までを結ぶ鉄道「新空港線」(大田区)の第1期整備に向けた都市計画手続きが始まった。延長約1・7㌔の事業区間に開削工法とシールド工法で東急多摩川線・新空港線の軌道や2カ所の地下駅を設けるため、東京都、整備主体の羽田エアポートライン(大田区と東急電鉄の第三セクター)、営業主体の東急電鉄が7月17・19日に都市計画素案の説明会を開催。21日には都知事あてに環境影響評価調査計画書を提出した。数年後の都市計画決定や事業認可を経て着工する見通しで、工期約10年で工事を実施して令和20年代前半の運行開始を目指す。  都市計画素案などによると、新空港線第1期整備の都市計画区域と構造は大田区多摩川1丁目~西蒲田7丁目間約1・2㌔(東急多摩川線)が地表式と地下式、西蒲田7丁目~蒲田4丁目間約0・8㌔(新空港線)が地下式。その中で起点側の東急多摩川線と環状8号線が交差する新蒲田2丁目(東急矢口渡駅・蒲田駅間)から終点の蒲田4丁目までの約1・7㌔を事業区間にして工事を実施する。  蒲田駅(東急多摩川線・池上線)~京急蒲田駅間約800㍍の徒歩移動を鉄道に転換して「ミッシングリンクの解消」を図ったり、東急東横線などの既存路線との相互直通運転を実現することで「利便性向上と東京圏の国際競争力向上」につなげたりするのが狙い。羽田エアポートラインと東急電鉄が25年10月に国土交通省から都市鉄道等利便増進法に基づく速達性向上計画の認定を受けた。総事業費約1248億円(うち工事費約1070億円)。残工事期間を含め42年3月の整備終了を予定している。  工事を実施する約1・7㌔の計画を見ると、矢口渡駅から蒲田駅(東急多摩川線・新空港線)までと蒲田新駅の一部は開削工法で箱型トンネルなどを、蒲田駅~蒲田新駅間の軌道などはシールド工法で円形トンネルを整備する。開削工法の箱型トンネルは▽軌道=高さ約7~8㍍、幅約11~13㍍▽蒲田駅(1面2線ホーム)=高さ約14~17㍍、幅約12~20㍍▽蒲田新駅(1面2線切り欠き型ホーム)=高さ約16~20㍍、幅約11~23㍍―で、シールド工法の円形トンネルについては幅約11㍍とする。  併せて、矢口渡駅~蒲田駅間の地上部に東急多摩川線と東急池上線の車両が行き来する連絡線を、蒲田駅付近の地上部には夜間帯などに車両を置くことができる留置施設をそれぞれ整備する。  羽田エアポートラインがこれまでに外注した主な業務と委託先は▽「概略設計(シールドトンネル)その1」=パシフィックコンサルタンツ(千代田区)▽「概略設計(京急蒲田駅付近)その1」、「環境影響評価(その1)」=復建エンジニヤリング(中央区)▽「現地調査(測量調査)その1」=協立コンサルタンツ(大田区)▽「現地調査(地質調査)その1」=基礎地盤コンサルタンツ(江東区)▽「現地調査(試掘調査)その1」=佐々木組(大田区)―となっている。  なお、新空港線は蒲田新駅から大鳥居駅(大田区西糀谷3丁目)の手前で京急空港線に乗り入れる第2期整備も検討されている。