創業50周年を迎えた大勝建設 人と技術で挑む、未来への道筋

大阪【2026/08/07 大阪版に掲載】

脇坂育男氏

 創業50周年を迎えた大勝建設(大阪市東成区)。1976年の創業以来、国土交通省をはじめ、元請けでの公共事業主体への構造転換を果たすとともに、東京や九州、沖縄エリアに事業領域を拡大してきた。現体制構築後の約21年間で売上高は当時の4倍以上、社員数も5倍以上の115人へと飛躍的な成長を遂げている。同社のこれまでの歩みと今後の展望について、代表取締役の脇坂育男氏に話を聞いた。  ―チーム一丸で壁を乗り越えた原動力と、経営における「人」への思いとは。  「現体制へ移行した2005年は当社にとって大きな岐路だった。オーナー企業からの脱却を図り経営基盤の再構築を進める中、原動力となったのは現場に残ってくれた核となる人材だ。『残ったみんなでやろう』と全社で意志を統一し、機動的な改革を推進した。経営で最も重要なのは〝人〟。人がいて初めて物や金が生まれる。この人を据えた経営こそが、現在の成長を支える土台となった」  ―公共分野での方向転換と事業領域・拠点の拡大は、どのように推進したのか。  「全員で〝技術提案型〟の新たな案件獲得に取り組んだことが大きな転機となった。時代のニーズに合わせて幼稚園の補助金事業から小中学校の耐震改修、防災対策事業の一環として河川や道路の土木分野の実績を重ねた。近年は沖縄での防衛省案件へも進出するなど拠点戦略も実を結んでいる。また、公共事業の受注を営業の核とする中で、資金回収のリスクを未然に防ぎ、金融機関からの信用を獲得、増加する資金ニーズに対応する中で、強固な経営地盤を築き上げることができた」  ―発注環境の変化に対し、発揮されている強みや現場での取り組みは。  「今後、発注機関側で施工管理を担う人手が不足し、工事をまとめて発注する「総合工事化(一括発注)」が増加していくと予想される。長年培ってきた建築・土木両面のノウハウがあり、これらをトータルで施工管理できることが大きな強みだ。現場の創意工夫による収益向上に加え、ドローン測量や360度カメラを用いた最先端のDX技術は、業務の効率化をもたらすだけでなく、危険な作業を減らすセーフティーネットとしても機能する。〝品質はすべて安全から生まれる〟という理念の下、これからも、現場で働く全ての作業員とその帰りを待つご家族を守るため、徹底した安全管理を追求し続ける」  ―次の「100年企業」へ向けた今後の展望を聞きたい。  「50周年はあくまで通過点にすぎない。今後は各拠点の体制をさらに強化しつつ、時代の変化に即応しながら、建築と土木の垣根を越えて現場を統括できる多能な技術者の育成に注力していく。総合建設業としての技術と人財を磨き上げ、持続可能な企業を目指して歩みを続けたい」