渋谷区 学校施設の建て替えなど 1年当たり155億円

東京【2026/08/06 東京版に掲載】

建て替えを計画する原宿外苑中

 渋谷区は、学校施設の建て替えや長寿命化にかかるコストについて、老朽化に伴い建て替えが必要となる施設が増加する現状を踏まえ、今後10年間(2026~35年度)で1年当たり155億円と試算した。区内の学校施設は、1960~70年代前半に建設が集中しており、延べ床面積の70・4%を旧耐震基準の建物が占めている。こうした状況から、2026~35年度の年間コストは、15~24年度の19・4億円の約8倍に膨らむ見通しだ。  今後30年間の総額は3702億円に達する見込みで、老朽化状況を把握しながら、効率的な維持保全、修繕・改修費の抑制、ハード面以外の対応も検討する。  区は、21年に策定した学校施設長寿命化計画を一部改定した。建物の目標使用年数は従来の60~80年から、今後建て替える施設に関しては100年に延ばす。  合わせて、建て替えや長寿命化にかかるコスト試算を反映した。今後10年間で6校の建て替え(うち屋内運動場2校)、5校の長寿命化改修(同4校)に着手する方針。30年度までの5年間で広尾中、松濤中、代々木中、鉢山中、原宿外苑中、神南小で建て替え工事、広尾小と代々木大山公園敷地内で仮設校舎の建設工事に着手する。その他、27年度から臨川小、幡代小、笹塚中、30年度から鳩森小で基本設計を進める予定。 「未来の学校プロジェクト」事業費は増加傾向  区は、学校施設の老朽化への対応と、子どもの個性を伸ばす学校教育の実現に向け「未来の学校プロジェクト」を推進している。当初予算ベースで、23年度は8億7900万円、24年度は17億3400万円、25年度は140億1900万円、26年度は92億1500万円と増額傾向にある。区の試算では年度による増減はあるものの、40年代前半にかけて1年当たり100~200億円の事業費が必要になる見込みだ。  区内の児童・生徒数は、1982年の2万0586人から2004年に6334人まで減少した後、増加傾向に転じ、24年には9553人に達した。今後は24年をピークに減少し、30年は8664人、35年は7937人となる見通し。