山田哲矢氏(やまだ・てつや=ラックス建設代表取締役) 「三つの100」達成目指す

広島

山田哲矢氏(やまだ・てつや=ラックス建設代表取締役)

 商業施設や病院などの大規模修繕工事を手掛けるラックス建設(福山市)は7月22日、東京証券取引所TOKYO PRO Market(TPM)と福岡証券取引所Fukuoka PRO Market(FPM)に新規上場を果たした。山田哲矢社長は、社員100人、売上高100億、創業100年の「三つの100の達成」を目指し、全国展開や事業拡大を加速させる考えだ。上場を目指した背景や成長戦略、その先に描くビジョンを聞いた。  ―上場の背景や狙いを聞きたい。  「全国の物件に対応する中で、現地の協力会社の力を借りながら仕事を進めている。しかし、全国的な知名度が低いことが一つの弱点だった。福山の会社が県外で協力を要請しても、スムーズに話が進まないこともある。信用力を高め、全国的な協力体制を築いていくために20年ほど前から上場への道筋を描いていた」  「採用力の強化も目的だ。『上場企業』というブランドが採用面でプラスに働くと考えている。また、法令順守や経営の健全性が担保された意義は大きい。高まった信用力を生かし、新規開拓にも積極的に挑戦していく」  ―新規事業への取り組みや事業拡大についてはどう考えているか。  「現在は中四国をはじめ、関東や北陸、東海、九州での仕事が多い。全国展開を見据え、営業拠点を増やしていく方針だ。今は本社の他、福岡と東京に拠点を構えており、次は名古屋や仙台への進出を検討している」  「主力の修繕事業に加え、不動産事業にも力を入れる。今も6棟の運営をしているが、共同住宅の中古物件を取得し、自社でメンテナンスして運用するストックビジネスをさらに強化していきたい」  ―将来のビジョンは。  「3~4年後には一般市場に上場したいと考えている。そのためにもストックビジネスの強化が欠かせない。そこで得た収益で主力事業の販売管理費を賄えるようになれば、工事価格を抑えられ、他社に負けない競争力を持てる。そして営業エリアを広げ、さらなる売上増加につなげていく。その先は海外展開も見据えている」  「私には達成したい目標がある。それは、社員100人、売上高100億、創業100年の『三つの100』。創業100年は生きている間の達成が難しいが、あとの二つは必ず実現し、次の世代へと夢を託したい」  ―目標達成に向けて課題をどう捉えているか。  「新築と比べると、修繕・改修工事は定期的な需要があるため市場性は高く、今後も成長が期待できる。一方で、人手不足は喫緊の課題だ。今年は中途採用で4人が入社したものの、新卒採用は実現できていない。そうした意味でも、今回の上場が果たす役割は大きいと感じている」  ―地元企業として地域への貢献も重要だ。  「採用を強化することで地元の雇用を創出し、人口流出の抑制や若者の定住促進、地域活性化に貢献したい。また、地元の歴史的建造物の改修にも積極的に携わる。これまで培った技術力を生かし、歴史的建造物をより長く保存し、次世代へ受け継いでいけるよう取り組んでいきたい」