ニュースの論点『技術者専任』 「個人依存」よりも「チーム力」 重い責任、離職の要因にも

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 現場の施工管理は、技術者個人が担うべきなのか―。経験豊富な技術者の高齢化と、若年層の採用難により、将来的な技術者不足に対する不安が年々高まっている。国土交通省は、技術者個人に頼る今の専任制を「チーム力の最大化」で品質を確保する制度へと見直すことを検討している。  監理技術者の中核を担う54歳以下の世代が2040年に18%減少するとの推計がある。技術者がさらに不足すると、建設業法が適正施工の前提とする専任制の維持が難しくなる。  すでに20年の建設業法改正では、監理技術者補佐を配置した2現場の技術者の兼務、24年の改正ではICT活用を条件に2現場の兼任が認められ、専任制は徐々に形を変えてきている。  国交省は、次の法改正を見据え、専任制をさらに見直すことも検討している。技術者個人の経験に依存する今の専任制を元請け・下請けの企業も交えたチーム力の最大化でカバーする考えも示されている。  建通新聞電子版では、7月17~31日にアンケートを行い、今の専任制を維持すべきか、不足する技術者をチーム力で補うべきか聞いた。回答者の82・6%は「チーム力の最大化」を支持し、現行の専任制を維持すべきとの回答はなかった(「その他」が17・4%)=グラフ参照。  自由意見として多かったのは、専任された技術者が抱える重い責任と負担を指摘する声だ。「優秀な個人にばかり頼っていては、本人が休みをとれず、最悪、建設業界から去るおそれもある」「働き方改革、ワークライフバランスとの両立に無理がある」など、広範囲にわたる技術者の役割を個人に背負わせる、今の技術者制度を見直すべきとの回答が目立った。  将来的な技術者不足に対応するため、「大規模建築物は従来通りの専任制とし、中小規模は効率性、機動性を考慮したチーム制や兼任制で対応すべき」との提案もあった。  また、「資格保有者に技術力があるとは限らない」との声もあった。専門工事業に施工を任せる機器製作期間などに再雇用者を専任技術者に充てるなど、「必死で〝抜け道〟を考えて実行しているように見受けられる」と制度の形骸化を指摘する意見もあった。