中長期の維持管理・更新費 自治体部署の半数 把握せず

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 国土交通省が地方自治体のインフラ担当部署ごとに中長期的な維持管理・更新費用を調査したところ、回答した担当部署の49%が必要となる費用を把握していないことが分かった。また、費用を推計していた部署のうち62%が「不足する」「大幅に不足する」との見通しを示した。  アンケートでは、インフラの巡視や点検に加え、その結果を踏まえた補修・更新に必要となる費用の把握状況を聞いた。公共施設総合管理計画や個別施設計画などを参考に、部署ごとに想定する「中長期」の期間に必要な費用を聞いたところ、49%が把握していなかった。理由として職員やノウハウの不足を挙げる部署が多かった。自治体のマンパワー不足が維持管理・更新事業の実施だけでなく、その前提となる予算の推計・確保にも影響している実態が浮き彫りになった。  中長期的な維持管理・更新費用を把握していた部署では、過去の投資実績から見通しを想定したり、構造物の耐用年数などを基に推計していた。  現在の予算額と比較して、「十分足りる」との回答は8%にとどまった。「若干不足する見込みであるが、行政努力により対応可能」は20%。「不足する見込み」の45%が最も多く、「大幅に不足する見込み」も17%あるなど、中長期の費用を把握していた部署の6割超が費用確保に不安を抱えていた。  中長期的な維持管理・更新費用を把握していた部署では、予防保全の考え方を導入したり、修繕の必要な公共構造物に老朽化の進行度合いや重要性を踏まえた優先順位をつけるなど、将来的なコスト縮減に向けた取り組みを行っている例も多かった。一方、やむを得ず修繕・更新等の措置を先送りにする部署もあった。  今回の調査結果では、多くの自治体が個別施設計画に基づくインフラの点検・補修を進めているものの、中長期的な費用の把握にまで手が回っていない課題が明らかになった。インフラの機能を将来にわたって維持するには、維持管理・更新に要する予算の把握と安定的な確保が欠かせない。自治体からは費用の把握・推計に必要なデータが不足しているとの声も寄せられており、自治体の体制をどのように補うかが課題となる。  調査は、全国の都道府県・市区町村を対象として4~6月に行った。道路や河川、砂防、水道、下水道、港湾、公園、海岸、空港、公営住宅の10分野を担当する部署別で回答を得た。