国交省27年度概算要求 上限廃止、当初予算化で38%増 国土強靱化さらに上積みも
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国土交通省は8月27日、公共事業費の要求額を7兆6761億円とする2027年度当初予算の概算要求をまとめた。高市政権の方針を踏まえ、これまで補正予算に盛り込んでいた事業を当初予算に要求するとともに、要求上限(シーリング)が廃止された「『強く豊かな日本』投資枠」に重点化。27年度当初予算の要求額と、26年度当初予算と25年度補正予算(恒常的経費のみ)の合計額を比較すると37・8%の増加となった。第1次国土強靱化実施中期計画に基づく経費は事項要求となっており、さらにどれだけ上積みされるかが焦点となる。
高市政権は補正予算依存の予算編成からの脱却と、シーリング廃止の方針を打ち出していた。建設業界からは、従来の補正予算に当初予算を加えるだけでなく、物価上昇分も反映した予算編成を期待する声が上がっていた。
政府全体の方針を踏まえ、国交省はこれまで補正予算に計上していた経費を当初予算で要求する。さらに、前年度予算から20%の増額しか認めないシーリングが廃止され、要求上限を設けない「強く豊かな日本」投資枠が設けられたことに対応。国土強靱化などの危機管理投資や、成長投資に必要な経費を要求する。
ただし、危機管理投資のうち、第1次国土強靱化実施中期計画の2年目の事業に必要な経費は、事業の項目のみを示し、年末までの予算編成過程で予算額を決める事項要求とした。25年度補正予算に計上した初年度分の国費は1兆2346億円となっており、同じ規模の予算が27年度当初予算に計上されれば、公共事業費はさらに増額となる。
成長投資の関連では、戦略産業クラスターの形成につながるインフラ整備の必要経費も事項要求とした。労務費の上昇や資材価格の高騰による影響を踏まえ、公共事業の実施に必要となる経費についても別途、事項要求とする。
公共事業関係の主な要求をみると、危機管理投資の関連では、気候変動による水害や土砂災害に備えた流域治水の加速化・深化に7473億円を要求し、ダム再生や河川の治水対策を推進する。
インフラ老朽化対策では、上下水道管路の更新や代替性確保、戦略的なインフラメンテナンスの全国展開などに1兆1591億円を計上した。地方自治体に対する防災・安全交付金には1兆1293億円を盛る。
成長投資の関連では、3大都市圏の環状道路の整備など効率的な物流ネットワークの早期整備・活用に5346億円を要求する。社会資本整備総合交付金には6811億円を要求する。
国土交通分野のDXでは、フィジカルAI導入やi-Construction2・0の推進に438億円を盛り込んだ。「労務費の基準」の実効性確保、建設Gメンの取組強化など建設産業行政の関連には168億円を要求する。
