建設機械の位置情報集約 発災前の現地配備可能に

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 国土交通省は、災害協定企業が保有している建設機械の位置情報を集約・活用する試行的な取り組みを拡充した。これまでは大規模な災害の発生後にしか情報収集ができなかったが、台風など事前予測が可能な災害では発災前に現地付近に建機を配備できるよう運用を見直した。試行事例を蓄積し、専用システムを構築・導入する。  建機の位置情報共有は、国交省が2025年度に開始した。緯度・経度といった位置情報に加え、製造メーカーや機種・型式、標準バケット容量なども把握できる。能登半島地震で復旧作業に使用可能な建機の位置、台数の把握に時間を要した反省を踏まえて試行している。  各地方整備局が災害協定を締結している日本建設業連合会、全国建設業協会の都道府県協会の会員企業のうち、参加表明のあった企業の情報を国交省に集約する=図。試行に協力している企業は約2000社となっており、国交省は引き続き前向きな企業の参加表明を積極的に受け付ける。  試行の開始当初から参画していたコマツとキャタピラージャパン、コベルコ建機、日立建機に加え、26年度から新たに住友建機の協力も取り付けた。これにより、最も数の多い油圧ショベルの場合、利用されている建機の約9割の位置情報をカバーできるという。建機メーカーが自社で一元管理している情報を、日本建設機械施工協会が集約して国交省に提供する体制となっている。  これまで、震度6弱(東京23区内は震度5強)以上の地震か、それ以外の大規模災害が既に発生した場合に限り、国交省に情報を集約していた。今回、台風や豪雨など大規模な被害が予測される場合も情報集約を可能にした。  沖縄県が暴風域となった台風13号では、予防的に情報を集約。離島部など建機が少ない場所を把握し、建機の早期配備に生かした。  必要な建機の数は土砂災害の有無や現場条件によって大きく変わる。全国各地で災害が頻発すると、平時の工事に使用している建機を被災地に振り分けることも難しくなる。国交省は試行を通じて円滑に建機を配備したり、位置情報を集約する手順を検討する。将来的には専用のシステム構築も視野に入れる。  また、内閣府の事前防災対策総合推進費を活用し、位置情報を国交省だけでなく他省庁や地方自治体にも共有できる仕組みの整備も検討している。