川崎市 30年度に高等専門学校新設 総合科学高校を改修予定

神奈川

跡地に高専の新設を計画する川崎総合科学高校

 川崎市教育委員会は、少子化などで生徒数の減少が続く川崎総合科学高校を閉校し、高等専門学校(高専)を新設する方針を明らかにした。既存施設を改修して、2030年度春の開校を目指す。8月21日の市議会文教委員会でスケジュールや学校の概要などを説明。総合科学高校では28年度に定時制、29年度に全日制の学生募集を停止する見通し。  高専は、中学校卒業後の学生を対象に5年一貫の実践的な技術者教育を行う高等教育機関。全国に国公立と私立合わせて58校が設置されている。一方、神奈川県には現在まで未設置で、福田紀彦市長は設置の推進を公約に掲げている。  企業や大学が連携して学生の教育に携わり、先端研究や新産業を生み出すイノベーション人材を輩出する「産官学連携型イノベーション・ハブ」となる高専の設立を目指す。  市と複数の企業が共同で資金を提供し、新たな学校法人を設置することを想定。大学とは教師の派遣や共同研究、運営支援という形での連携を図る。  想定カリキュラムには一般的な教養科目や理数系科目の他、専門科目として参画企業や大学の事業領域につながる「ソフトウェア工学」「電子工学」「半導体プロセス」などを組み込んでいる。  26年度は準備委員会を設立。学科構成や設置・運営経費、総合科学高校の既存校舎の改修内容などを検討する。  27年度は準備財団を立ち上げ、検討した内容を具体化して申請書類としてまとめる。28年度に法人と高専の設置を国に申請し、29年度の認可と並行して校舎などの改修を実施。順調にいけば30年度に開校する見込み。31年度以降は追加の改修などを進める。  設置方式は、市の直営や公設民営、国立高専機構による設置・運営など複数案を比較検討して決める。  9月補正予算案に新たな債務負担行為として「高等専門学校設置事業費」を設定。限度額2310万円、26~27年度を期限とし、コンサルタントへの申請書類作成の委託費用などに充てる予定だ。  他自治体の例をみると、滋賀県と愛知県、福岡市も28~29年度にかけて高専を開校。鳥取県でも工業・農業分野に特化した高専の設立を検討している。