神奈川県 相鉄いずみの線延伸検討区間 全線に拡大して採算性向上へ

神奈川
 神奈川県は、東海道新幹線新駅を誘致する寒川町倉見地区までの相鉄いずみの線の延伸について、計画の実現に必要となる採算性を向上させるため、検討区間を全線に拡大する。これまではいずみ野線終点の湘南台駅から慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスまでを先行区間として沿線のまちづくりなどを進めてきたが、採算性が確保が課題となっている。一方、東海道新幹線の新駅はJR東海の協力で概略設計に着手する見通しが立ったことなど実現性が高まったため、寒川倉見地区までの全線に検討範囲を広げる。  相鉄いずみの線の延伸は、終点の湘南台駅から東海道新幹線新駅を誘致する寒川町倉見地区までの約8㌔をつなぐ計画。国土交通省の交通政策審議会が2016年4月にまとめた「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について(答申)」で、鉄道ネットワークの充実に向けたプロジェクトの一つとして位置付けられた。  計画の実現には採算性の確保が求められるが、当時は寒川町倉見地区への新駅設置が不透明だったことから、一定の利用者が見込まれる慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスまでを先行区間として検討してきた。藤沢市の秋葉台公園付近にA駅、同キャンパス付近にB駅の設置を目指す。  県が建設コストの縮減を検討するとともに、藤沢市が駅周辺のまちづくりを進めてきたが、現時点で必要な採算性は確保できていない。  一方、最終的な延伸先となる寒川町倉見地区では、JR東海の協力を得て東海道新幹線新駅の概略設計に着手できる見通しが立つなど、計画が大きく前進。新駅を設置できれば、いずみの線の延伸区間の利用者も増加すると想定される。  このため、いずみの線延伸の検討区間を寒川町倉見地区までの全線に拡大することで、採算性の向上につなげる。  東海道新幹線の新駅設置に当たっては、9月補正予算案で概略設計と経済波及効果の推計に要する費用を計上した。今回の効果推計も活用しながら、延伸に向けた検討を深める。  県議会第3回定例会の一般質問で、吉田淳基氏(自民党)の質問に黒岩祐治知事が答えた。