都財務局 物品業務委託6種目にスライド導入 来年度契約から
東京
残履行 期間算出のイメージ
東京都財務局は物品関係の業務委託にスライド制度を導入する。「電気・暖冷房等設備保守」や「道路・公園等管理」など6営業種目が対象。履行期間が14カ月を超える契約であることなどを条件に、公的な賃金水準が一定以上変動した場合は2年目以降の契約金額を変更できるようにする。2027年度に契約を結ぶ案件で適用を始める。26年度中に契約を結んで27年度に履行を開始する案件についても、別途協議してスライド制度に準じた契約変更を可能にする。
都はこれまでも、労務単価や最新の実勢価格などを踏まえて物品関係の業務委託を発注。契約後に状況の変更があれば、個別事情に応じて受託者と契約変更などの対応を協議してきた。
その中で、賃金水準の変動に伴う契約変更を迅速かつ円滑に行うため、特に継続的に役務の提供を受ける複数年契約の労働集約型業務へスライド制度を導入。契約変更に際しては、労働者への適切な賃金の支払いなどを受託者に求めていく。
対象の営業品目は「物品買入れ等競争入札参加資格」で定める▽建物清掃▽電気・暖冷房等設備保守▽警備・受付(機械警備を除く)▽道路・公園等管理▽給食関係業務▽樹木・緑地等保護―の六つ。履行期間が14カ月を超え、残業務量が明確に算定できることを条件に、残業務量の人件費相当額の変動に応じて契約金額を変更する。入札公告などでスライド制度の対象案件であることを示す。
スライド制度に基づく契約金額の変更は、履行の開始から12カ月がたった後、履行期限日の60日前までに請求してもらう。請求月の初日を基準日とし、そこから履行期限日までの残履行期間について契約変更額を算出。基準日を境に変動前と変動後の残委託金額の差額が、変動前の残委託金額の1%を超えていれば契約変更する。ただし、請求側が変動前の残委託金額の1%分を負担する。
例えば、履行期間が28年4月1日~31年3月31日の36カ月にわたる業務で、13カ月目の29年4月20日に契約金額の変更を請求した場合には、基準日の29年4月1日から31年3月31日までの24カ月を残履行期間にして契約変更額を算定する=図。
請求できるタイミングが履行の開始から12カ月たった後のため、スライド制度に基づく契約金額の変更は28年度以降になる。
国土交通省は26年度に建設コンサルタント業務でスライド制度の試行を始めた。国交省の工事請負契約書第26条第1~4項と、同条第6項に準拠して運用。変動前と変動後の残業務委託料の差額が、変動前残業務委託料の1・5%(全体スライド)または1%(インフレスライド)を超える場合に契約金額を変更している。
