耐火規定合理化へ官公法改正 官公庁施設の木造化促進

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 自民党の国土交通部会は10月22日、官公庁施設の建設等に関する法律(官公法)の改正案を提示し、大筋で了承した。国の機関の官庁施設に対し、建築基準法に上乗せで設けられている耐火規定を合理化する。庁舎建設時の選択肢を広げ、木造化の促進につなげる。議員立法として、今国会での成立を目指す。  法案は、自民党の「官公庁営繕を考える議員の会」(営繕議連、井上信治会長)が立案した。今後、連立与党である日本維新の会や野党と調整する。  官公法は、複数の官署が入居する合同庁舎や、ハローワーク・税務署をはじめとした一般庁舎を対象に、構造や位置・規模などの基準を定めている。特に、同法を制定した戦後期に都市火災が頻発していたことを受け、延べ1000平方㍍(準防火地域内は300平方㍍)超の施設は耐火建築物とするよう、建築基準法に上乗せの規制を設けている=図。  一方、近年は建築基準法による火災対策の規定の充実や消防体制の強化もあり、建築物の火災による損害は大幅に減少してきている。営繕議連では、改めて官公法の耐火規定の合理化を議論し、建築基準法と同等の規定に見直す改正法案をまとめた。  耐火規定が緩和されれば、設計時に木造を選びやすくなる。現行の官公法でも、柱を強化石膏ボードで保護するなど耐火建築物にすれば庁舎を木造で整備することは可能だったが、コストが割高となることが採用のハードルとなっていた。議連事務局長の宮本和宏参院議員は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比べ、木材が安価になる場合もあることを指摘。建築基準法でも3000平方㍍超(防火・準防火地域の場合)の建築物で耐火規定が設けられていることを念頭に「一定規模以下のもので庁舎の木造化が進むのではないか」と期待した。  一方、災害時に応急対応が求められる霞が関の中央官庁や地方の合同庁舎、国土交通省の河川・国道事務所といった施設については耐火規定を強化する。延べ床面積の要件に関わらず、一律に耐火建築物とするよう規定する方向だ。今後、規定を強化する必要のある施設の詳細を詰める。  現在のところ、ハローワークや税務署、労働基準監督署といった国民が日常的に利用する施設のうち、建築基準法で耐火規定の対象となる面積以下の建築物で木造化が進む見通し。都市(まち)の木造化推進法は、公共建築物を中心に木造化や内装の木質化を推進することとしており、こうした木材利用の動きを後押しする。