価格変動にOBCF契約 公共工事への導入条件議論

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 国土交通省は11月2日、公共工事の入札契約制度の課題改善に関する有識者会議を開き、価格変動リスクの低減や災害復旧工事の迅速な発注に向けて「オープンブック・コストプラスフィー(OBCF)契約」の活用を議論した。日本建設業連合会(日建連)と全国中小建設業協会(全中建)へのヒアリングでは、価格変動リスクの緩和への効果に期待の声が聞かれた。国交省は、導入を見据えて会計法や地方自治法を念頭に、関係法令との整理が必要な項目を絞り込む。  OBCF契約は、施工者が発注者に全てのコスト情報を開示するオープンブック方式と、工事コストを実費精算した上で事前に合意した報酬(フィー)を上乗せして発注者が支払うコストプラスフィー契約を一体で適用するもの。  日建連の中原淳事務総長は、OBCF契約について、資機材価格が毎年上がるような「利子のある世界において、非常に合理的な手法ではないか」と発言。岩崎福久常務理事は、仕様・数量が不確定な緊急工事や物価変動が大きな工事で受注者側に偏る価格変動リスクを軽減する有効な選択肢だと説明した。実費コストの証明に要する受注者の負担への配慮や、コスト削減への取り組みに対するインセンティブ評価の仕組み作りも求めた。また、物価・インフレスライドの簡略化など他の物価変動対策と組み合わせる必要があるとした。  全中建の藤原秀幸土木委員長は、地方自治体が緊急的に発注する工事で、単価に数量を乗じるような発注手法が活用されていることを説明。作業員の待機料が設計金額に含まれておらず、受注者負担となっている課題を指摘し、「OBCF契約でなくとも、施工実績に基づき実費ベースで請負金額を調整できる仕組み」への期待を示した。特に、災害対応工事のように着手時に工事内容、数量を定めることが難しい案件について、事後精算の考え方を取り入れた柔軟な契約が必要になるとした。  座長の大森文彦東洋大学名誉教授は、建設業法の解釈として「工事内容が不確定なときに工事代金を定め、請負契約を結ぶことは一般的には許されていない」と指摘。仕様を詰め切らずに契約を結び、最大保証金額などを定めるOBCF契約の導入に当たり、考え方を整理する必要があると指摘した。  国交省は、OBCF契約の導入に際して検討すべき課題を「関係法令との整理が必要とされている事項」と「契約当事者間で協議・決定すべき事項」に区分。この契約方式で実費精算を含めた支払いの上限となる最大保証価格や、目標とするターゲットプライスと、予定価格の関係性を会計法・自治法などの観点から整理する必要があるとした。専門業者の選定方法や、迅速な部分払いの方法についても検討する必要があるとした。