1級建築士試験の見直し 合格科目の試験免除検討

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 国土交通省は、1級建築士試験の学科試験に不合格でも、合格水準に達していた科目に限り、次回以降の試験を免除することを検討する。それに伴い、設計製図試験の学科試験免除期間の在り方も見直す。このほか、建築士に求められる本質的・基本的な知識を中心とした出題や、失格・減点基準の事前開示などを検討。可能なものは2029年度試験から実施する。  7月に成立した改正建築士法は、次世代の担い手確保を目的に、大学や高等専門学校の最終学年の学生にも1級建築士試験の受験機会を与える。一方、学業と受験対策の両立は受験者の負担増にもつながる。国交省は資格の信頼性を保ちつつ、受験者の負担を考慮した1級建築士試験への見直しを検討している。  学科試験では、建築設計や工事監理に必要な知識のうち、本質的・基本的なものを中心に出題する。建築物の維持修繕需要の増加やデジタル化の進展など、社会情勢を試験内容に反映することも検討する。  合格科目試験免除制度の導入も検討。学科試験の計画、環境・設備、法規、構造、施工の5科目について、科目ごとに合否を判定し、一定期間は合格科目の再受験を免除する考えだ。  設計製図試験の学科試験免除期間も見直し、合格科目試験免除制度の導入との整合性を図る。現行制度では、合格した年を含めた5年間で、最大3回まで学科試験の免除を受けられるが、合格科目試験免除制度に合わせて年数を見直す。  設計製図試験では他にも、特別な事前対策を要する、一部の建築士しか扱わないような特殊な用途や設計条件に関する問題は出題しない。建築物として成立するかどうかを問う基本的な設計内容や建築法規に関する内容を主に出題することとする。  図面に記載すべき項目や記載すべきでない項目についても試験前に明らかにする他、失格や減点の対象となるポイントをあらかじめ開示し、採点の透明性を高める。  また、29年度以降の中長期的な見直しの方向性も示した。学科試験では、パソコンを利用したCBT方式の試験導入や、受験者の能力を統計的に評価するIRT(項目反応理論)の活用を検討する。  設計製図試験では、新たな試験方法の導入を検討する。現在は建築物の設計図書の作成を求めているが、設計図書の不備を判断できる能力を問う試験方法や、CADやBIMを活用した試験の導入も検討する。