川崎市 シンフォニーホール改修 「PFI困難」意見多数

神奈川

ミューザ川崎内にあるシンフォニーホール

 川崎市市民文化局は、幸区にある川崎シンフォニーホールの大規模改修に向けてPFIなどの民間活力の導入の可能性を探るため、事業者対話を行った。「音響性能の維持などの前提条件から改修や運営の自由度が少なく、PFIのメリットが生かしにくい」など、PFIの参画は難しいとする意見が多かった。参加事業者は6社で、市内事業者はいなかった。  川崎シンフォニーホールは、鉄骨一部鉄筋コンクリート造地下2階地上27階(ホール棟は地上8階)延べ11万4344平方㍍の建物。このうち、音楽ホールや音楽工房などの1万7243平方㍍を市が所有する。所在地は幸区大宮町1310。  ホールの開館から20年が経過。舞台や設備の劣化などに対応するため、大規模改修を計画している。指定管理者制度による管理・運営を行っていることから、PFI(RO)やDBOにより設計・改修・維持管理・運営を一括して性能発注する手法などを想定している。  PPPプラットフォームによる意見交換会は6月に実施。参加した事業者からは、「金額が固定だとPFI参画は難しい」「工事費の上昇により利益が確保できない」「大手から中堅まで設備系の専門業者を確保するのが困難」などの意見があった。また、施設の稼働率が高く用途が限定的なため、収益性向上の余地が限られているといった指摘もあった。  市は、事業者からの意見を踏まえて効果的な事業手法の検討を進めるとした。現在の指定管理期間が終了する29年度末までに大規模改修を実施したい考えだ。  民間活力を導入する場合、2025~26年度にかけて事業手法を検討し、27年度以降に事業者を選定。28年度以降に実施設計などの事業に着手するスケジュールを見込む。従来方式の場合は、25年度に改修計画を策定し、26年度以降に実施設計や工事を実施する方針だ。  主な改修の候補は、音楽ホールの外壁や屋上、床や壁の修繕の他、衛生・空調機器の更新、照明のLED化、動線や案内板・サインの分かりづらさの解消など。舞台設備に関しては、舞台床の張り替え、映像・音響設備や舞台床機能の改善・更新、パイプオルガンのオーバーホールや電子部品の更新を考えている。