NETIS 技術革新の20年(1) 公共工事の進化けん引 工法からシステム、AIへ

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 国土交通省の新技術情報システム(NETIS)が本格的に稼働してから、今年8月で20年がたった。登録された新技術は累計10万件超となり、そのウエートは当初の「工法」「製品」から「システム」へと技術トレンドを反映して変化した。AIの急速な発展、ロボットの実装をはじめ建設技術を巡る環境が激変しつつある中、NETISはこの先、どのように進化し、どのような役割を果たしていくのだろうか。  NETISは2006年8月に、「公共事業等における新技術活用システム」として本格運用を開始した。新技術をデータベースに登録するだけでなく、現場で試行活用し、事後評価を徹底することで有用な技術を選別するプロセスを初めて明確化。あらかじめ定めた仕様・基準を前提とした従来の公共発注から抜け出し、国交省が率先して新技術を取り入れる姿勢を打ち出した。  以来、毎年約400件の技術が新規に登録されてきた。直近の22~24年度は新規登録が500件を超えるなど、新たに登録される技術は増加傾向にある。けん引するのは施工管理や測量、インフラ点検など、「システム」に分類される技術だ。  登録から10年間でNETISへの掲載は終了するが、継続的に新技術が登録されることで、今も約3900件が登録・公開中となっている。  登録技術が実際に工事で活用される件数も増加を続けている。直轄工事に限っても、暫定運用時の05年度に2677件だった活用工事件数は、24年度に6587件へと倍増した。国交省は23年度に直轄工事で新技術活用を原則化するなど、政策面でもNETIS活用を後押ししている。  近年は、1件の工事で複数件のNETIS登録技術を活用する事例も目立つ。工事件数ではなく活用された技術件数に着目すると、05年度の3763件から24年度の2万8864件へと7・7倍に激増した。直近では1件の工事に平均4件以上の新技術が使われていることになる。24年度に活用された新技術のうち37・3%を「システム」が占めるなど、ここにも技術トレンドの変化が現れている。  では、実際にはどのような技術が活用されているのか。24年度に最も延べ活用件数が多かったのは小黒板電子化アプリ「Site BOX」で、1712件だった。次いでVR事故体験・安全教育「ルッカ」の881件、通信一体型現場監視カメラ「G-camシリーズ」の834件が続き、上位2位が「システム」に分類される技術だった。05年度に「手摺先行型足場」(108件)をはじめ、工法、材料関係が上位を占めたのとは対照的だ。  NETISの特徴は、新技術を登録するだけでなく、現場での活用結果を踏まえて事後評価を行うことで標準化への道筋を示していることだ。国交省は07年度以降、事後評価の活用結果を踏まえ、推奨技術・準推奨技術を選定してきた。国交省はNETIS本格運用から20年を迎える今年、推奨技術を積極活用する方針を打ち出している。 ◆  ◆  ◆  この連載では、本格稼働から20年間となるNETISの歩みを振り返るとともに、試行した新技術を標準化して現場に定着させる仕組みや、受発注者にとって使いやすくするための機能向上の動向を取材します。