NETIS 技術革新の20年(2)インフラ分野の現場実装 設計変更・基準整備で促進

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 どれだけ優れた新技術が開発されても、実際に現場で使われず埋もれたままでは意味がない。インフラ分野の新技術導入を阻むのは硬直的な技術基準や、指定した仕様での発注、最低価格での契約を求める公共調達の仕組みだ。新技術情報提供システム(NETIS)は、受発注者がこうした壁を突破するのを後押しする役割を担っている。  NETISは単なる新技術のデータベースではない。登録技術を活用した施工者は、従来技術と比べた経済性や品質・出来形に関する活用効果をまとめた調査表を作成、提出する。国交省はこうして収集した効果の評価結果を基に、直轄工事で活用を促進する幅広いインセンティブを設けている。NETISは有望な新技術を選抜し、普及までの道筋をつけるプラットフォームと言える。  NETISには毎年度、おおむね300~600件もの新技術が登録される。一方、5件以上の活用実績が確認され、地方整備局の有識者会議で事後評価の対象となるのは150~160件程度と半数以下だ。特に優れた評価を受けると活用促進技術に指定され、活用した受注者は工事成績評定点で加点される。  活用促進技術のうち推薦を受けた新技術は、国交省本省での審査を経て推奨技術・準推奨技術などに選定される。近年は選定件数が増加傾向にあり、毎年20件程度で推移している。推奨・準推奨技術が従来の積算基準に収まらない場合、新たに積算基準を整備。受発注者の積算の手間を減らし、活用を促進する。  推奨・準推奨技術などとして指定されている新技術は25年度時点で346件。NETISで公開中の新技術全体の9%に過ぎないが、実際に工事で活用された新技術の29%を占めている。他の新技術と比べ、約4倍活用されていることになる。  26年度からは、推奨技術の活用促進に向け、新技術活用の実施要領を改定。工事受注者が推奨技術の活用を希望した場合、発注者が設計変更に柔軟に応じるよう規定した。  さらに、設計段階の新技術活用に関する手引きも新たに整備した。直轄土木設計の受注者に対し、比較案を検討・評価する際や、工法選定時にNETISを参照し、積極的に新技術の活用を検討するよう求めている。目指すのは、設計段階から新技術を取り入れ、現場での活用件数を増やすことでより優れた新技術の選抜や改善点の発見につなげるというフィードバックの確立だ。 ▼連載記事を(1)から読む▼ https://digital.kentsu.co.jp/articles/artcl_rglr/01KZBEY5EDBK9MXBQP9WD341K7