建設資材価格マーケット(2025年1月)

※経済調査会調べ
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首都圏地区 / 東海地区 / 近畿地区 / 四国・岡山地区
 

首都圏地区

東京地区の主要建設資材価格(2025年1月) 横浜地区の主要建設資材価格(2025年1月)
 
【速報】
 生コンクリートの価格は、21-18-20でm3当たり2万900円どころと前月比変わらず。4月出荷分から3,000円の値上げに取り組むとともに価格体系の見直しも求めているが、当面、横ばい推移しよう。
 ヒューム管の価格は、外圧管B形1種300×30×2000mmで本当たり1万2,500円どころと前月比変わらず。当面、横ばい。
 異形棒鋼の価格は、SD295・D16でt当たり10万7,000円(東京②)どころと前月比1,000円の下落。需要好転の兆しがみえない中、先行き、じり安基調で推移する見通し。
 塩ビ管の価格は、水道管VP20mmで本当たり633円と前月比変わらず。先行き、横ばい。
 石油製品の価格は、軽油(ローリー渡し)でKL当たり12万3,000円どころと前月比3,500円の続伸。補助金の切り下げが続くことから、先行き、強含みの公算大。
 国産材の価格は、正角材・杉(KD)3.0m×10.5×10.5cm特1等でm3当たり7万5,000円と前月比変わらず。目先、横ばい。
 米材の価格は、平角材・米松(KD)4.0m×10.5(12)×15~24cm特1等でm3当たり8万7,000円と前月比変わらず。先行きも横ばいで推移しよう。
 
 主な製品の市況は以下のとおり。
 
<生コンクリート>
 東京地区生コン協組調べによる12月の出荷量は前年同月比17.4%減の21万3,177m3となり、5カ月連続で前年を下回った。出荷減は、働き方改革や人手不足を背景とした工程遅延によるものとみられる。加えて、高層建築工事で使用される軽量コンクリートの需要増に対して、原料である軽量骨材の供給が間に合わず、打設が先延ばしになっていることが要因の一つとなっているもよう。
 価格は、21-18-20でm3当たり2万900円どころと前月比変わらず。同協組はセメントや骨材について、大幅な値上げ要請を受けていることなどを理由に、4月出荷分から3,000円の値上げに取り組むとともに価格体系の見直しも求めている。こうした生コン協組の要求事項に対して、需要者側は抵抗感が強く、当面、横ばい推移しよう。
 
<ヒューム管>
 全国ヒューム管協会調べによる4~11月期の関東地区の出荷量は、2万855tと前年同期比で約17%減少となった。これは、年度当初に出荷を見込んでいた自治体の下水道工事向けのほか、データセンター整備工事等の発注が遅れていることが要因とみられている。
 一方、今年度の関東地区における主力物件である東京都河川雨水対策のシールド工事や茨城県内の企業局の造成工事など、大型開発工事向け出荷が始まっているため、今後の出荷は堅調に推移する見通し。
 価格は、外圧管B形1種300×30×2000mmで本当たり1万2,500円どころと前月比変わらず。関東ヒューム管協同組合では、セメントや骨材等の原材料価格や燃料、輸送費の高騰からコスト上昇分を価格転嫁すべく、4月から10%程度の値上げを表明。今後、需要者との価格交渉が注目される。当面、横ばい。
 
<異形棒鋼>
 人手不足や資材価格の高騰を受けて大型物件の発注延期が相次ぎ、昨年末の駆け込み需要は精彩を欠いた商状で締めくくりを迎えた。
 価格は、SD295・D16でt当たり10万7,000円(東京②)どころと前月比1,000円の下落。主原料の鉄スクラップ価格が弱基調で推移する中、需要者側の指し値は厳しく4カ月連続の下落となった。
 人件費や輸送費等の製造コストは依然として上昇しているものの、長引く需要低迷から製販とも値上げを打ち出す状況にはなく、減産を継続して販売価格の維持に注力している。一方、数量確保を優先した流通業者の競合は激しさを増しており、価格交渉は需要者側が引き続き優位に展開する公算が大きい。需要好転の兆しがみえない中、先行き、じり安基調で推移する見通し。
 
<塩ビ管>
 塩化ビニル管・継手協会調べによる4~11月期の出荷量は、14万5,881tと前年同期比1.2%減。中小物件の荷動きは精彩を欠いている。
 価格は、水道管VP20mmで本当たり633円と前月比変わらず。需要の不透明感が拭えないことから、流通側はメーカー値上げを転嫁すべく売り腰を引き締めているが、需要者に応じる姿勢はみられない。先行き、横ばい。
 
<石油製品>
 軽油(ローリー渡し)の価格は、KL当たり12万3,000円どころと前月比3,500円の続伸。政府補助金が大幅に縮小された影響により、仕入価格が値上がりした販売業者は価格転嫁を進めた。原油相場が高止まりしていることや、補助金の切り下げが続くことから、相場の上昇基調が続くとみる販売業者は今後も売り腰を強めていく見通しで、先行き、強含みの公算大。
 
<木材>
 依然として木造住宅需要は低調に推移しているが、虫害の発生による供給量の減少や4号特例の見直しを控えた非JAS製材品手当ての動きなどから、国産材の需給バランスには改善の兆しがうかがえる。
価格は、正角材・杉(KD)3.0m×10.5×10.5cm特1等でm3当たり7万5,000円と前月比変わらず。目先、横ばい。
 米材は、平角材・米松(KD)4.0m×10.5(12)×15~24cm特1等でm3当たり8万7,000円と前月比変わらず。産地の人件費は上昇基調にあることに加え、為替が再び円安基調に振れた影響で、原木の仕入れコストも高止まりを続けている。木造住宅需要が振るわない中、メーカー側は9月、10月と価格を引き下げたものの、競合するレッドウッド集成材も現行価格で推移していることから、米松の取引価格に動意はみられない。先行きも横ばいで推移しよう。
 

 

東海地区

静岡地区の主要建設資材価格(2025年1月) 中部地区の主要建設資材価格(2025年1月)
 
<岐阜/クラッシャラン> 先行き、横ばい
 価格は、40~0mmでm3当たり4,100円どころ。製造・運搬コスト上昇を背景とした値上げの一部が市場に浸透し、11月上旬に300円上伸した。メーカー側は値上げ交渉を継続している一方、需要者側は難色を示している。先行き、横ばいの見通し。
 
<静岡/再生加熱アスファルト混合物> 目先、横ばい
 価格は、再生密粒度(13)でt当たり1万3,600円どころ。メーカー側は、製造コストの価格転嫁が現状では不十分であるとして、需要者側と値上げ交渉を継続している。需要は精彩を欠く中、需要者側の購買姿勢は厳しく、価格交渉は難航している。目先、横ばいの見通し。
 
<名古屋/ガソリン> 前月比4円上伸し、目先強含み
 価格は、レギュラー(スタンド渡し)でL当たり160円どころと前月比4円の上伸。燃料油価格激変緩和事業が出口戦略に向かい、12月・1月の両月、算定見直しにより補助金が減額されることを受け、コストは上伸傾向にある。目先、強含み推移の見通し。
 
<津/生コンクリート> 目先、横ばい推移
 価格は、21-18-20でm3当たり2万3,500円どころと前月比変わらず。前年度に続き需要は大幅な減少傾向にある。2024年8月上旬に3,000円の値上げが市場に浸透して以降、生コン協組は、現行価格の維持に注力している。目先、横ばいで推移しよう。
 

 

近畿地区

大阪地区の主要建設資材価格(2025年1月)
 
<大津/コンクリート用砕石> 当面、横ばい
 価格は、20~5mmでm3当たり4,900円と前月比変わらず。供給側は人件費、輸送費の高止まりに加えて、老朽化している設備の更新費など、コスト上昇を理由に昨年に続いて販売価格の上伸を目指している。度重なる値上げに需要者側は難色を示している。当面、横ばいで推移する見通し。
 
<京都/生コンクリート> 先行き、横ばい
 価格は、21-18-20でm3当たり2万6,600円と前月比変わらず。2024年4~11月の出荷量は前年同期比で約10%減と低調に推移。新名神高速道路向け需要はピークを過ぎ、一部の工事が控えているものの、回復の期待は薄い。共販体制により組合主導の市況形成が続く見通しで、先行き、横ばいで推移しよう。
 
<大阪/ガソリン> 前月比6円上昇し、今後も強含み
 価格は、レギュラー(スタンド渡し・消費税抜き)で前月比6円上昇し、L当たり163円どころ。政府の補助金縮小と年末年始の需要期が重なり販売価格は大きく上伸となった。今後も段階的に補助金は縮小されることから、強含みで推移しよう。
 
<大阪/自由勾配側溝> 先行き、横ばい
 価格は、300×300×2000mmで本当たり1万300円どころ。メーカー側は運搬費や人件費の上昇に伴い、2024年7月頃より5%程度の値上げを表明し、採算を改善すべく交渉に臨んできた。一方、需要は低調でユーザー側の指し値は厳しく、交渉の進展はみられない。先行き、横ばいの見通し。
 

 

四国・岡山地区

高松地区の主要建設資材価格(2025年1月) 徳島地区の主要建設資材価格(2025年1月) 高知地区の主要建設資材価格(2025年1月)
松山地区の主要建設資材価格(2025年1月) 岡山地区の主要建設資材価格(2025年1月)
 
<岡山/再生加熱アスファルト混合物> 先行き、横ばい
 価格は、再生密粒度(13)でt当たり1万3,000円どころと前月比変わらず。販売側は、昨年度中に値上げの一部が浸透して以降も未転嫁分の受け入れを需要者に求め続けているが、官民需ともに盛り上がりを欠く中で、交渉は難航している。先行き、横ばい。
 
<徳島/生コンクリート> 当面、横ばい推移
 価格は、21-18-20でm3当たり2万1,300円どころと前月比変わらず。セメントメーカーが4月よりt当たり2,000円以上の大幅な値上げを打ち出していることを受け、徳島県生コン協組も同月から2,000円の値上げを打ち出した。当面、横ばいで推移しよう。
 
<高松/再生加熱アスファルト混合物> 先行き、横ばい推移
 価格は、再生密粒度(13)でt当たり1万4,600円と前月比変わらず。需要は小口物件が中心で、荷動きは精彩を欠いている。販売側は、人件費や輸送費の上昇等を背景に値上げを模索しているものの、需要者側の反応は鈍い。先行き、横ばいで推移する見通し。
 
<高松/ガソリン> 前月比4円上昇し、目先強含み
 価格は、レギュラー(スタンド渡し)でL当たり161円(消費税抜き)と前月比4円上昇。補助金縮小により販売価格が上伸した。為替は横ばい、原油相場はじり高基調にある。1月中旬以降補助金縮小に伴いさらに販売価格は上伸するものとみられ、目先、強含み。
 
 
 

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